鬼神社
近世文書『求菩提山縁起』や『求菩提山雑記』によれば、6世紀に、猛覚魔卜仙(もうかくまぼくせん)という聖者が求菩提山を開山。また犬ヶ岳に凶暴な8匹の鬼がいて国家に害を及ぼすので、これを退治して甕(かめ)に封じ込め、犬ヶ岳の山頂に埋めたと伝えられています。またその鬼の霊を祀ったとされるのがこの神社です。かつて、旧暦の1月7日から8日にかけて鬼会(おにえ)と呼ばれる祭りがありました。それは一人の山伏がこの鬼の霊の入った箱を背負い、堂社内外を暴れまわり、最後に多くの山伏がこれを縄でからめとるという行事です。また、豊前市岩屋の篠瀬地区に伝わる清明楽は、卜仙が鬼を平らげたことを喜んだ里人がそのお礼に打った楽だと言われています。